車載用組み込みソフトウエア開発のアイシン・コムクルーズ(名古屋市)は二十九日、福岡、北九州両市にそれぞれ開発、研究拠点を開設すると発表した。愛知県で技術者人材が不足する中、福岡県では、産学官が自動車関連人材の育成に取り組んでおり、優秀な人材を確保できると判断した。二〇一〇年をめどに技術者百人体制を目指す。
福岡市博多区博多駅前一丁目のビル内に開設する「福岡開発センター」(約三百五十平方メートル)は、来年三月十七日に業務開始予定。まずは技術者十二名体制で、自動車のドアやルーフなどボディー分野のソフト開発に取り組む。将来は、トランスミッション(変速機)の制御ソフトを開発する可能性も高いという。
北九州市若松区の北九州学術研究都市内には「北九州研究所」(約百平方メートル)を置き、来年七月に開始予定。研究者数名体制で、大学と連携しながら、ソフトの不具合をなくすための基礎研究などに取り組む。
同社は、トヨタ自動車系の一次部品メーカー・アイシン精機(愛知県刈谷市)などが出資し今年二月に設立。同県外での拠点開設は盛岡市に次いで二カ所目。上田政博社長は会見で「優秀な人材を育て、事業を拡大する」と述べた。自動車の頭脳拠点の誘致は、九州の自動車産業のすそ野を広げるための課題の一つ。福岡県への車載組み込みソフト関連の企業進出は、デンソーテクノ(名古屋市)に次ぎ二社目。